ラジオ(音声)の発達の延長線上にテレビ(映像)があり、テレビの方がラジオより高価なこともあり、音声を扱う盗聴と比べ、画像・映像を扱う盗撮の方が、技術が難しく、一般化されていないと思われがち!?
 しかし、実際は高度なモノから幼稚なモノまで、様々な方法のある盗撮。実は、ホントに身近な存在の盗撮です。まさかこんな事やってる奴が...?とお思いでしょうが、実際、毎年逮捕者(教師や芸能人など)の絶えない“人気の”犯罪なのです。

 上述の通り「高度なモノから幼稚なモノまで、様々な方法の盗撮」を紹介しましょう

カメラを操りながら

 最も原始的、幼稚な盗撮。故に、もっとも多い盗撮。“新聞沙汰”になるのは、ほとんどこの盗撮です。

隠しカメラで接近戦

 バッグの中等に、カメラ、またはビデオカメラを忍ばせ、レンズを被対照者に向け撮影、あるいは録画するというもの。時として、レンズをさらに見つかりにくいピンホールレンズなどに換え、そ知らぬ顔して...。
最も狙われやすいのは女性のスカートの中。階段・エスカレータで、公園で、電車内で...。

 ひどいのになると、スカート下に手に持ったカメラをサッと入れ撮影、後は一目散に逃げるだけ、なんてのも... 。
最近ではカメラつき携帯でさりげなく、という若者も増えてます。

 また、田代まさしが行った、近所の風呂場の盗撮なんてのも、この部類に入ります。

望遠レンズで遠くから

 映画「裏窓」ではありませんが、向かいのマンション等から、望遠レンズで、部屋内を覗く。この場合は、撮影、録画しない場合もあります。双眼鏡などを使って、覗いてるだけということもあります。この辺になると、盗撮というより、単なる覗き!

 見られている側から、見ている人間を特定するのは、かなり困難な作業です。実際、多少疑わしい行動をしている(こちらに望遠レンズを向けている)人がいたとしても、実際に自分を見ていたかの判断は困難です。別のもの(野生の鳥等)を見ていた可能性もあります。
 心配な場合は、カーテンなどで遮るというのが、当面の対策のようです。。

赤外線で透視

 レンズに赤外線フィルターを付けると、衣服等が透けるという現象が起きます。この赤外線フィルターをレンズの上に取り付けたビデオカメラを持ち込み、水着姿の女性を撮影すると...。

 赤外線フィルターによる透視の条件は、衣類が肌に密着している必要があります。なので、浜辺では波打ち際ではしゃぐ女性や、水から上がったばかりの女性が狙われます。
 逆にいえば、衣類と肌の間に空間を作れば、かなり防げます。今流行りのパレオなどを纏うのも手かもしれません。

また、遠くから、カーテンを透視して部屋内を見るなどというのは不可能ということがわかるでしょう。
ましてや、壁を透視して部屋内を見るなんていのは荒唐無稽とお気づきと思われます。

 水着に関してですが、今はこの赤外線フィルターでも透けない素材が開発され、オリンピックの水着に採用されていると聞きます。一般用にどれだけ広まっているかはちょっとわからないのですが、水着購入の際は店員さんに訊いてみては?

録画して後でじっくり

こちらは、隠しカメラを設置しておいて、後で回収し本体やTVモニター、パソコンなどで再生して見るものです。

隠しカメラで録画

 今は、とても小さく何かの陰に隠しやすいものから、一見するとカメラと気づかないものも多く出回っております。
例えば、車のリモコンキー、モバイルバッテリー、さらにはプリスクのケースを装ったものなど、とにかく色々なものが出回っています。

女性共犯者による隠し撮り

 これは一時期問題になったモノで、女子更衣室などに女性がカメラを持ち込み、カバンの中などから、女性を盗撮するモノです。
現在でも行われているのか、あまり聞きませんが、念のため、不審な女性、不審なカバンには要注意としか言い様がありません。
カバンのふたが開いていて、妙にカバンの位置や向きを変えている女性がいたら、要注意です。

リモートでリアルタイムに

 
このタイプは、室内に設置したカメラの映像を電波やインターネットを介し、リモートでリアルタイムで室内の様子を閲覧・監視するものです。

防犯用途のカメラ

 部屋内に隠したカメラから、映像を電波で飛ばし、別の場所(電波の届く範囲)で覗く、あるいは録画するもの。 現在は、隠すカメラは非常に小さい物ができています。送信機付カメラで本体がカード大で非常に薄い物や、2cm角位の四角い物もあります。レンズ穴としては直径0.8mmの穴(テレフォンカードの穴程度)があれば、十分です。

スピーカーネットの裏等、隠し場所はいくらでもあります。絵画の黒い部分に小さな穴をあけ、裏にカメラを仕込んだ物も販売されています。尤も、これは盗撮用というよりは、来客室等の監視用に使われることが多いようですが...。

この場合、カメラを部屋内に隠さねばならないため、部屋内に入ってこなければなりません。偽造タイプ盗聴器と違い、被害者が自分で設置してしまうことは考えられません。また、隠し場所・アングルの調整が必要なので、ちょっと手間がかかります。ということで、設置者は身内が多くなってきます。元彼等には要注意!!!

 ちなみに、インターネットで流れている、“○○チャンの部屋の盗撮映像”なるものは、ほとんどがヤラセと考えていいでしょう。盗撮されていることを知っての上での、アルバイト(知っていたら盗撮にはならないのですが...)と考えてよいでしょう。しかしこれも、「絶対」と言えないところが、現代社会の恐ろしいところです。

もうひとつ、このタイプで注意しなければいけないのが、更衣室や、トイレの盗撮です。何分、カメラ送信機は非常に小型で、レンズ穴も小さいので、難敵です。

インターネットを利用して

 WiFiやケーブルでモデムを介し、インターネット等に繋げて、遠隔地(この場合、世界中どこでも)で見ることもあります。

ただ、この場合、カメラがパソコンやモデム(ほとんどの場合、被盗撮者の)に繋がっていなければならず、機器(カメラ)の登録設定をしなければならず、盗聴のようにちゃちゃっとできないので、そう多くはないと思います。
少なくとも、身内でなければ、この方法を取るのは皆無と思われます。

WiFiカメラの悪用

  最近多いのが、自分で設置したお留守番カメラ(ペットカメラなど)のインターネットを介して遠隔で室内の様子を監視するの映像を乗っ取るというもの。

設置者が、パスワードを初期値のまま変更していないでいると、それは誰でも知ってるパスワードなので、第三者が簡単に操作できてしまいます。
面倒でも、このようなリモートカメラを使う場合は、くれぐれもパスワードの変更を忘れずに!

スマホ監視アプリの悪用

 これも近年多く見られる盗聴盗撮被害。
元々は、自分のスマホをなくした、あるいは忘れた、という時に、急ぎのメールなどを閲覧などの操作をパソコンなどでリモートで行うためのもの。

この様なアプリのインストール方法は、実際あなたのスマホを手にとってインストールからパスワード設定までをやってしまうか、メールなどに添付されたリンクをクリックすると自動でインストールされてしまうもの。
一旦このようなアプリが悪意ある第三者によってインストールされてしまうと、スマホでできる操作はほぼ、第三者のパソコンなどからできてしまいます。
とはいえ、インストール自体はリモートではできないので、自分のスマホを他人に触らせない(指紋認証とパスワードをしっかりかけておきましょう)、出所不明のメールなどにあるリンクをクリックしない、の二つを心がけましょう。
かなり有名になってしまったので、過剰に怯える方もいらっしゃいますが、上記の対策をしっかりやっておきましょう。