盗聴体験
「コードレスフォンの子機の使用には気を付けてくださいよ」という話しをする時に、良くデモンストレーションで実際に近所のコードレスフォンの声を聞かせてあげます。鞄から機械を取り出すこと1分くらいでキャッチできるんですから・・・。
皆、驚きますよ?。私がこんな話しをするまで、コードレスフォンの子機の声がこんなに簡単に聞けるなんて、想像だにしてなかった人がほとんどですから。
「えっ!?うそっ!こんなに聞こえちゃうの?」と声を上げる。だいたい100m位以内のどこかの家の電話ですよ」というと、しばし沈黙が続きます。そして、1分位すると、特に女性の方の半分くらいが「どこの家かしら?」「○○さんの声に似てる」とか始まることもしょっちゅう。
良くこんな話しをします。「新幹線や喫茶店に一人でいる時、後ろの二人の会話が気になることありませんか?」
人の会話をこっそり聞きたい。そう思うのは誰もが持ってる人間の性。ただ、「そこまでするか?」と思う盗聴器仕掛けをする人間と、我々“一般人”の違いは、その間にあるハードルの前でとどまる人と、飛び越えちゃった人の違い。
人は誰でも自分の車はきれいなのが良い。でも、そこまでしなくても、と思うほどピッカピカに車を磨く人がいます。普通の人からすると「そこまでするか??」
盗聴する側とされる側の違いはそのくらいの差なのかも・・・(かといって、奴らを理解しようとしたり許してはいけないんですけど)。ある盗聴調査依頼者(つまり盗聴されてると疑いをかけてきた人)は、自分で2万円以上もする盗聴受信機を買ってきて、「これがあれば人の会話が聞ける!でも使い方がわからない」と文句を言ってました。
さて、話しをコードレスフォン盗聴のデモに戻しましょう。
あるお宅で、このデモをやってみました。住宅街の午後8時。一番キャッチしやすい時間帯です。100%キャッチできると思って間違いない。ところが、珍しく聞こえてきません。1分くらいサーチすると、電話のベルが・・・。
「今呼び出してるところです」と母娘に聞かせます。と、次の瞬間「ガチャ、○○ですけど・・・、今日お米買ってきたんだけど・・・」母娘は声を揃え、「○○さんだ???!」なんでも、ほんの2、3件先の家だそうです。
焦りましたよ?。盗聴器調査のプロとして、知ってる人の会話を“盗聴”させるわけにはいきません。モラル違反ですっ。ホントの盗聴になってしまう。母娘には申し訳ありませんが、すぐにフェードアウトさせていただきました。
コードレスフォンの恐ろしさを体感してもらうには効果覿面でしょうけど、チト刺激が強すぎた?